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現職で昇進 vs 転職でキャリアアップ
転職活動も最終段階。オファーを貰い、待遇も決定し、現職企業の上司に退職の旨を説明した。すると、「昇給を約束するから、転職せずにうちの会社に残ってよ」と頼まれた。または、正社員になりたくて転職を決めたら、現職の人事から「契約社員から正社員にしてあげるから、残ってくれ」と言われた。
これらがよくある「カウンターオファー」の例です。
カウンターオファーを貰って、転職を迷いだす方はとても多くいらっしゃいます。今の企業でせっかく昇進できそうなのにわざわざ転職しなくてもと考えたり、次の転職先で上手くいく保証もないし…と不安になったり。
しかし、そのカウンターオファーは本当に信用できるものでしょうか。
【口約束を反故にされるケースがとても多い】
日々多くの求職者様とお話しする中で、よく聞く話が「転職先が決まって退職届を出したら、次期に昇格・昇給を約束すると説得されて留まった。しかし結局話が有耶無耶で終わり、内定も蹴ってしまったので、転職活動を最初からやり直さなければならなくなってしまった」というものです。
会社に裏切られたと感じた人はより積極的に辞めたいと感じるようになるため、結局転職活動を再スタートするわけですが、驚くほどに多い事例です。
カウンターオファーの話が出た場合、まずは昇進の契約書を確認しましょう。
口約束は反故にされる可能性が高く、鵜呑みにするのは危険です。
【短期的には良いかも知れないが、長期的には危険】
カウンターオファーによって昇格できた場合も、「辞めようとした人」として認識されてしまうというリスクが付きまといます。
今は昇格・昇給できて良いとしても、数年後、更に昇格の時期が近づいてきた時に昇格させてもらえるかどうか。またはそんな時期が来るとき、自分の年齢はいくつになっているか。将来的にもし昇進しにくくなったとして、再度の転職は可能かどうか。将来性や転職時期も含めて考えておく必要が有ります。
【転職活動の原点に立ち返ってみる】
◆なぜ転職したいと考えたのか
年収アップなどの待遇面が良くなることで、転職をしようと考えた原因が全て解消されるのか、そもそも、なぜ転職を考えたのかをもう一度よく考えてみましょう。
また、オファーが出た企業を応募した理由は何だったか、待遇面以外のキャリアアップを望んで就活していたのではないか、など、転職活動の原点を振り返ることも大切なことです。
◆なぜ応募しようと考えたのか
オファーミーティングでは応募企業の人と再度話す機会が得られます。転職先で上手くやっていけるか不安を感じた時は、オファーミーティングで実際に働いている人の話を聞き、社内の雰囲気や同僚がどのような人達なのかを事前に確認したりしましょう。応募企業への志望動機を再認識できるはずです。
ネットでも評判を調べることはできますが、主観的な愚痴が書き込まれていることも多いため偏った見方にならないよう注意が必要です。
もちろん、担当コンサルタントへのご相談も受け付けております。お気軽にご連絡ください。
カウンターオファーの危険性の話を伝えても「自分は大丈夫」と思う求職者様が多いのも事実ですが、最終段階での判断が転職活動の全てです。
自分の芯は何だったか、転職したいと思ったきっかけは何だったのかよく思い出してください。
オファーを貰った以上、決定権はあなたにあります。後悔の無いよう熟考を重ね、自分が納得できる選択をしましょう。